BB戦士No48 サタンガンダム 素組みレビュー
勇者ナイトガンダムと対をなす存在である魔王サタンガンダム。
サタンガンダム発売当初の1990年はドラクエ3発売から1年少々経過した時代で、空前のドラクエブームが起きており、勇者vs魔王という構図は非常に人気が高かった。サタンガンダムはドラクエなどのファンタジー作品の魔王を体現しており、マントを纏った偉そうな姿からブラックドラゴンへ強化変身するなど、魔王のかっこいいところをすべて取り入れている。
【キット情報】
名前:サタンガンダム
BB戦士No:48
登場作品:SDガンダム外伝 ラクロアの勇者
モチーフ:なし
発売年:1990年1月
価格:500円
キャラクター紹介
スダ・ドアカ・ワールドに突如として表れた「ガンダム」と名乗る謎の魔王。
ナイトガンダムと同じく記憶がない様子ではあるが、粗暴で力で他者を屈服させる姿は悪そのものであるものの、サタンガンダムの力に惹かれて配下となる戦士も多数いたので単なる悪党ではなくある程度のカリスマ性を秘めており、戦闘力や態度、性格等どれを取っても「魔王」の称号にふさわしい人物だろう。
「ラクロアの勇者」編ではナイトガンダムとの決闘に敗れマグマに沈むが、完全に死んではおらず、「光の騎士」編でネオブラックドラゴンとなり復活する。その後、勇者と魔王は元々一人の人間であったことが明かされ、黄金神スペリオルドラゴンとなり闇の元凶ジークジオンを撃破する。
パッケージアート、ランナー紹介
マントが特徴的で、まさに偉そうな魔王というイメージ。
箱を開けるとこんな感じ。
30年以上前のガンプラなので、色分けのほとんどをシールで補う。
横にはいつも通り塗装見本が載っている。
胸部やマントパーツに使う青ランナー。
白ランナーと赤ランナー、ポリキャップが1つにまとまっているランナー。
頭部や尻尾に使う黒ランナー、そして金メッキランナー。
色分けの大部分はシールによる補填となる。
本当の正体については書かれていないが、魔王サタンガンダムについての資料は詳細に載っている。
ブラックドラゴンへの変身等、色々な情報が載っているが、スペリオルドラゴンについての情報は書かれていない。
サタンガンダム
古いガンプラなので造形は令和のサタンガンダムであるウォーロックイージスガンダムに及ばないものの、ちっちゃくて可愛い。
SD体型のためか、悪役だけどなんか可愛く見えちゃうんだよね。
マントは凝った造りになっており、2段階で開閉可能になっている。
2段階の可動軸は当時としては画期的で、マントを広げるようなポーズも取れる。
問題はブラックドラゴンへの変化ギミックのせいで頭部を閉める事が出来ず、隙間が出来てしまう。
付属品は魔王らしく杖。
スプリングギミック付きだが、再販品なのでほぼ飛ばない。
マントが干渉しほとんど腕を動かせないが、一応杖は持てる。
モンスター ブラックドラゴン
それではいよいよサタンガンダム最大のギミック、ブラックドラゴンへの変形です。
マントを広げて肩鎧を装備し、頭部を割る。
「ソロモンの封印」、「ヘキサグラム」などと呼ばれる金メッキの六芒星がとても綺麗。
余談だが、六芒星は異世界との繋がりの象徴であり、喚起魔術などに使用する図形。魔術の世界では天使や精霊などを呼び出す事を「召喚」と呼び、悪魔などの邪悪な存在とコンタクトを取る事を「喚起」と呼ぶ。従って、魔王に六芒星というのは魔術的には正しい。
頭部を見るとこのようになっており、ドラゴンブレインを固定することはできない。
最後にドラゴンブレインを乗せて完成。
固定すらできない簡易的変形な上に、変形機構が原因となり造形が悪いという弱点は当時元祖SDガンダムと比較され指摘されていた。
炎の剣も装備可能だが、魔王様にはやっぱり杖が一番似合う。
魔王の咆哮
それではバトルポーズに入ります。
「ついにたどり着いたか、勇者よ・・・。」
「余が魔王サタンガンダムだ。存分に相手をしよう!」
「行くぞ勇者よ!」
マントを脱ぎ捨てて杖を取るようなポーズ。
「さすがは勇者。余をここまで追い詰めるとはな。だが!」
「ここからは全力で相手をしてやろう!見よ、我が真の姿を!」
魔王サタンガンダム恐怖の正体、ブラックドラゴン降臨。
「最後の勝負だ!剣を取れ!」
「これで勝ったと思うなよー!」
魔王、落日に消ゆ・・・。
まとめ
サタンガンダムの最大の売りであるブラックドラゴンへの変形ギミックのせいで造形が悪いという批判は少なくなかったが、元祖SDガンダムにはない変形機構を取り入れる事で元祖と差別化出来ており、造形は少々悪くても当時のBB戦士はおもちゃとしての側面が強かったので、むしろ変形できた方が楽しめるだろう。
サタンガンダムは古いキットだが、大人になった今だから塗装をして全力で作るもよし、あえて素組みで過去の思い出に浸るも良し。BB戦士に決まった遊び方はないので、どのように楽しんでもあなたの自由。フリーダムに楽しんじゃいましょう!
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