5分でわかるSDガンダム外伝 光の騎士編
アルガス王国を平定し、共に戦ったガンダムの末裔であるアルガス騎士団のメンバーと共にラクロア王国へと帰国した騎士アムロ。かつて伝説の巨人、サイコゴーレムの地ならしにより壊滅的打撃を受けてしまったラクロア王国もすっかり復興している様子であった。
バーサルナイトガンダム
騎士アムロは久しぶりに騎士ガンダムと再会する。
彼は魔王サタンガンダム討伐、巨人の地ならし阻止という大きな戦果を挙げた英雄であり、地ならしによる被害からの復興にも大きく貢献した事が予測される。そんな英雄騎士ガンダムはすべての騎士の頂点に立つものを意味する「バーサルナイト」という称号を授かっていた。
ナイトの第一称号であるバーサルナイトは騎士ガンダムにこそ相応しいものであった。
導きのハープ
騎士ガンダムは騎士アムロが連れてきたガンダムの末裔であるアルガス騎士団のメンバーと会談を行うも、騎士ガンダムも事は誰も知らず、依然として「ガンダム」という名前以外には何も覚えていない記憶喪失状態が続いていた。
会談により得られる情報はないかと思われたその時、ラクロア王国に伝わる宝物「導きのハープ」が突如謎の鳴動を始める。
ラクロア王国の姫、フラウが導きのハープを手に取り音楽を奏でると、騎士ガンダムとアルガス騎士団のメンバーが不思議な光に包まれ天へと昇って行った。
魔王の本拠地 ティターンの塔
騎士ガンダム達は敵軍の本拠地と思われる荒廃した不気味な地に降り立った。その先には巨大な塔がそびえており、異常な邪気が塔を覆っていた。間違いない、この塔こそが悪の根源が巣食う場所であると確信し、騎士ガンダム達は塔を攻め落とすべく、進軍を開始する。
一方騎士アムロは何が起きたのか理解できず、城の外から空を見上げると、かすかに邪気に満ちた別世界が空の向こうに見えるが、そこに行く術もないため、ただ見守るしかなかった。
魔王再臨
ジークジオンと名乗る悪の元凶の配下戦士たちが次々と襲いかかる中、敵をアルガス騎士団が引き付けて騎士ガンダムを最上階へと向かわせてくれた。そして、塔の最上階と思われる「魔王の側近」と呼ばれる部屋へ足を踏み入れた騎士ガンダムは驚愕の光景を目の当たりにする。
室内には一人の男が待ち構えていた。
以前とはやや風貌が違うものの、その雰囲気や声で、あの男だとすぐに分かった。
「サタンガンダム!」
「再び決着をつけよう!」
問答無用で襲いかかるサタンガンダムに対し、我々はもう争う必要がない、と必死の説得を続けるもまるで聞く耳を持たない。復讐に燃えるサタンガンダムの猛攻が続くが、騎士ガンダムは説得を続け、あくまで戦わないという姿勢を強調していたが、怒りに燃えるサタンガンダムにはその声は届かない。
復讐を果たすため襲いかかるサタンガンダムは以前対峙した時とは比べ物にならないほど強くなっていた。おまけにサタンガンダムの触手には以前騎士ガンダムが使用していた伝説の剣「炎の剣」が装備されており、やや不利な状況が続く。
怒りに任せたサタンガンダムの攻撃に、騎士ガンダムは傷つきながらも説得を繰り返していた次の瞬間、突如天井が爆発し、崩落する。
闇の皇帝 ジークジオン出現
中々決着のつかない二人の決闘にしびれを切らし、闇の皇帝ジークジオンが乱入する形となり決闘は一時停戦となる。ジークジオンの姿は非常に醜悪で、邪悪なモンスターそのものであった。二人まとめて始末する勢いで騎士ガンダムとサタンガンダムに攻撃を仕掛けるジークジオンだが、突如として二人の体は光に包まれる。
伝説の黄金神 生誕
まばゆい光に包まれる二人の距離は少しずつ近づいていた。何が起きたのか、これから何が起きるのかを察知した二人は光の導きのままに体を寄せ合い瞳を閉じた。
「これが答えだったのだ」
騎士ガンダムが一言つぶやくと二人は合体した。勇者と魔王は元々は一人の人間であったのである。
聖なる光の中から一人の男が現れた。
彼は伝説の黄金神と崇められるスペリオルドラゴン。騎士ガンダムの鎧を纏い、サタンガンダムの翼と尻尾を持つまさに神と呼ぶべき男であった。
そんなスペリオルドラゴンですらジークジオンには苦戦し、とどめの一撃を撃てずにいた。
闇の皇帝 落日に消ゆ
一進一退の攻防を続ける中、一人の男が二人の死闘に割って入ってきた。
「貴様に受けた屈辱、ここで返させてもらう!」
彼は敵か味方かわからない謎の男として知られ、金色に輝く鎧を身に纏う騎士シャア。彼はジークジオンの呪いにより動物に変えられていた過去を持つ。
騎士シャアは伝説の巨人、サイコゴーレムの魂が封印されている水晶玉を掲げると、巨人の魂が呼応したように光を放ち、半透明の巨人が姿を現した。巨人はジークジオンを攻撃し、動きを封じる事に成功する。
それを見たスペリオルドラゴンは一気に攻勢に出てジークジオンの体を貫いた。致命の一撃を受けたジークジオンはなす術もなく崩れ落ちた。彼の居城、ティターンの塔と共に。
大団円 騎士ガンダムの正体
闇の皇帝ジークジオンの脅威から世界を救った騎士ガンダムは戦いが終わっても帰ってくることは無かった。戦いの終焉後、天に昇る黄金神スペリオルドラゴンの姿が目撃された事により、勇者と魔王はこの世界を去ったと思われた。
彼らは結局何者だったのか?
元々は勇者と魔王は一人の人間。我々が住まうこの世界、スダ・ドアカ・ワールドとは違う世界からやってきた異世界人なのであろう。もしそうであれば、この世界を平定した今、彼は元の世界に戻ったと考えるのが妥当とも言えよう。
戦国の世に於いて、正義と悪のはざまで揺れた一人の男いた。
「武者」の称号を与えられていた彼は底知れぬ野望を抱き、強さに執着するあまり、頑駄無軍団の秘宝である剣と盾を強奪する。善と悪という相反する力を併せ持つ彼は、伝説の剣と盾の力に耐え切れず異世界に飛ばされ、善と悪の魂が二人の男を生んだ。善人が勇者騎士ガンダムであり、悪人が魔王サタンガンダムとなった。
その後、二人の魂は再び1つとなり異世界を崩壊の危機から救うも、その後、彼の消息を知る者はだれ一人としていなかった。
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