ガシャポンEXPO2024参加レポ
長期円安や政治不安が続く日本に於いてひときわ元気な産業であるカプセルトイ。
現在は第4次カプセルトイブームの良い流れを引き継ぎ、新たに若い世代を取り込んで第5次カプセルトイブームへと向かっている。そんな飛ぶ鳥を落とす勢いのカプセルトイ最大のイベントであるガシャポンEXPOに参加してきましたので、今回は参加レポをお届けします。
カプセルトイの誕生
ガシャポンは1977年に誕生した歴史の長いブランド商品。
40代前後くらいの人は覚えているだろうが、20円で購入できる筐体も多く設置されており、当時は安っぽい子供のおもちゃというイメージが先行していた。
キンケシの登場によりカプセルトイは大ヒットを飛ばす事になる。その後、現在まで名前が残るガシャポン戦士ことガン消しが登場し、カプセルトイは大きく盛り上がる事になるが、悪名高い株式会社コスモス事件によりカプセルトイの信用は失墜する。
偽ビックリマンシール「ロッチ」事件での信用失墜
株式会社コスモスによるパクリは当時社会問題となり、現在もシールの復刻やゲームアプリで人気のビックリマンの偽シールをカプセルトイ筐体で販売する手口が横行した。正式なビックリマンシールは販売会社の社名が入った「ロッテ」悪魔VS天使シールというのだが、株式会社コスモスのパクリシールは「ロッチ」悪魔VS天使シールとなっていた。他にも株式会社コスモスのパクリはひどく、宇宙戦士ダンガムというガンダムに似せた謎ロボ等、数多くのパクリ商品を生み出した。
株式会社コスモス問題はワイドショーで連日放送され、カプセルトイ=偽物というレッテルを貼られることとなる。余談だが、管理人も「ロッチ」のビックリマンシールを友達にプレゼントして恥をかかされたことがある。
SDガンダムフルカラーステージ
株式会社コスモスの蛮行から12年。
カプセルトイにフルカー商品が登場し、200円筐体が登場する。それによりカプセルトイは息を吹き返し、第二次ガシャポンブームが到来する。その流れに乗って、長きに続いたブランドであるガン消しをフルカラーでリニューアルした「SDガンダムフルカラーステージ」を展開したことで再びカプセルトイは脚光を浴びるようになる。
時代は流れ、カプセルトイの売り上げをけん引してきたSDガンダムフルカラーステージにも原油価格高騰や長期不況がのしかかり販売が厳しくなる。ガンダムのフィギュアのみで言うとSDガンダムフルカラーカスタム、インパクト、バインドと迷走とも取れるリニューアルを繰り返し再起を図るも、勢いは止まってしまった。
しかし、カプセルトイは三度復活を遂げる事となる。
2012年、時代はmixiからTwitterへとSNSの主流が移り行く中、現在もなお続く伝説のカプセルトイ商品と言える「コップのフチ子」が登場。SNS映えするコップのフチ子は拡散され続け、第3次カプセルトイブームを引き起こす事となる。
クシャトリヤの衝撃!ガシャポン戦士NEXT
SDガンダム商品の迷走は上述した通りだが、2010年に店名を続けたSDガンダム商品はついに復活を遂げる。ガシャポン戦士NEXT1弾が発売され、可動域や完成度はもちろんだが、大型カプセルに入ったクシャトリヤのラインナップはファンに衝撃を与えた。
現在もモビルスーツアンサンブルと並ぶとやや身長で不利だが、大きさでは引けを取らないほどのボリューム感がある。この頃からカプセルトイの進化は目覚ましいものがあり、第3次カプセルトイブームは必然だったように管理人には思える。
高額カプセルトイの誕生 第4次カプセルトイブーム
2016年12月。
冬の東京でカプセルトイ売り場に行列が出来る珍現象が起きた。1回500円という高額カプセルトイの先駆けであるモビルスーツアンサンブル1弾が発売され、ファンは大いに沸いた。今までのカプセルトイでは考えられない可動域、改造による拡張性、色分けなどの完成度、コレクション性のどれをとっても今までの商品とは比較にならないガンダムのフィギュアが誕生したことで、カプセルトイ業界は大きな話題となった。その後、高クオリティの500円ガチャが次々と発売され、少々下火になっていたカプセルトイ業界が再燃し、第4次カプセルトイブームへと至った。
コロナ禍を乗り越え第5次カプセルトイブームへ
2016年から続くカプセルトイブームも3年間の休眠に入る事となる。
地球規模で新型コロナが流行し、イベントや外出の自粛を強いられ経済は大きく疲弊してしまう。カプセルトイに至っても、新型コロナの影響により消えてしまった商品は数多く、緊急事態宣言の時期に引っ掛かってしまった商品は企画倒れとなる事も珍しくなかった。
しかし、カプセルトイはコロナ禍を生き延び、現在はガシャポンEXPOのような大きなイベントも開催されるようになった。2024年は新たなるカプセルトイブームの幕開けと言っても良いだろう。
モビルスーツアンサンブル 2024年の展開予定
ガシャポンEXPOにて2024年11月までのモビルスーツアンサンブルの展開予定商品が展示されていた。SP弾や再販を交えながら新弾展開も多く用意されている。
モビルスーツアンサンブル18.5弾
2024年5月に登場のモビルスーツアンサンブル18.5弾。
【MOBILE SUIT ENSEMBLE18.5 ラインナップ】
・プロトタイプガンダム(カラーリング変更)
・シルヴァ・バレト・サプレッサー(マーキングプラス)
・量産型ザクウォーリア(ディアッカ機)
・ライブ仕様ザクウォーリア
・ギガン(カラーリング変更)
・武器セット
モビルスーツアンサンブル27弾
待望の新弾である27弾。2024年7月発売予定。
【モビルスーツアンサンブル27 ラインナップ】
・ライジングフリーダムガンダム
・ライジングフリーダムガンダム 拡張セット
・ガンダム・シュバルゼッテ
・ズゴック(量産型)
・武器セット
モビルスーツアンサンブル8弾再販
人気のF91やヘビーガンがラインナップされた8弾は2024年8月に再販予定。
【モビルスーツアンサンブル08 ラインナップ】
・ガンダムF91
・ヘビーガン
・ハイゼンスレイ2
・フルドド
・武器セット
モビルスーツアンサンブル9弾再販
「行くぞ、マッシュ、オルテガ!」を再現するチャンスが再到来。フリマアプリで高額取引されているドムがラインナップされた9弾は11月に再販予定。
【モビルスーツアンサンブル09 ラインナップ】
・陸戦型ガンダム
・ドム
・高機動試作型ザク
・ホバートラック
・武器セット
支援機SP
ファーストガンダムで登場した支援機を集めたスペシャル弾が現在監修中。どのような形での販売になるのかは分からないが、続報が入り次第告知したいと思います。
管理人の個人的希望を言えばドップはガルマ専用とハーフアソートにしてくれたらありがたいですね。
モビルスーツアンサンブル28弾
こちらは来場者以外にはシークレットとの事で、撮影禁止のため写真はありません。
ラインナップも口外して欲しくない様子だったので当サイトでは言及は避けますが、新担当者のお家芸とも言える機動戦士ガンダムSEED FREEDOM、水星の魔女、ファーストガンダムという3つの柱で構成された強力ラインナップとなっています。特に水星の魔女は凄いですよ!
ガシャポンクエストの今後
大団円を迎えたガシャポンクエスト。
ガシャポンクエストは一応終了という事に放っているものの、ガシャポンEXPOにはアクアシューターズの隣にガシャポンクエストのブースがあり、このように大々的に紹介されていた。
今後は2弾のアナザーカラーを展開する予定はあるものの、2期等の続編情報は無し。現物も展示されていたが、残念ながら撮影禁止だった。
アクアシューターズの今後
アクアシューターズは11弾を持って終了と噂されており、今まで新し情報は一切なかったが、ここに来て新弾の情報が舞い込んできた。
本物は撮影禁止だったが、完全新規造形で新弾の発売予定があるとの事なので、アクアシューターズは今後も継続されると予測される。
その他
ならぶんです、のハロ。
並んでねー!という突っ込みはなしでお願いします(笑)
ドラゴンボールにも非常に力を入れている様子でした。
亡くなられた鳥山先生が喜ぶような商品を出し続けて欲しいですね。
ドラゴンボールに初登場の時のピラフ一味かな。
プレミアムバンダイで発売された人造人間のフィギュアセット。
管理人は虫系がちょっと苦手なのでスルーしましたが、こちらも新商品が続々登場予定となっていました。
カプセルトイの未来
3Dプリンタの造形技術を用いた商品の展開を構想している様子。
3Dプリンタは思ったよりも普及しなかったので、バンダイさんに頑張ってもらい知名度を高めてもらいたいですね。
フリーザ軍団の丸型宇宙船のようなリアルカプセルに乗って出会いなどのマッチングを模索している様子。きちんとした恋愛や結婚の斡旋は難しいだろうが、合コン程度なら十分できるんじゃないかな。将来はガシャポン×マッチングで結婚するカップルも出るでしょうね。
ガシャポン×DJ。
VR技術を使えば臨場感あるライブを楽しむ事も出来るので、カプセルに乗ってライブのパブリックビューイングを楽しんだりする未来が来るかもしれませんね。
まとめ
株式会社コスモスの蛮行から始まって様々な試練を乗り越えてきたカプセルトイ。
ブームと衰退の繰り返しにより現在の大熱狂があるのだが、今後は新技術を取り入れたカプセルトイや、ガシャポン×出会いのようなコラボレーション企画を多数実施する予定がある様子なので、すべて実現すれば世の中が大きく変わるかもしれませんね。
今後も当サイトではカプセルトイを応援していきます。
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