再販のBB戦士はなぜ弾丸が飛ばないのか?
あなたはBB戦士の名前の由来を知っていますか?
Brave Battle Warriorsという回答は正しが、BB戦士発売当初は別の意味を持っていた。それは「BB弾を飛ばすギミックつきプラモデル」というおもちゃとしての側面を全面的に商品名に押し出した販促戦略であり、当初は30年以上も続くロングヒットになるとは思ってもいなかった事だろう。
そんなBB戦士だが、「弾丸が全然とばねー!」って思った事はありませんか?今回は、新旧のBB戦士の弾丸発射ギミックの違いの解説と検証をしていきます。
BB戦士とは?
古いBB戦士のランナーを見ると、BB弾が入っている事が分かると思う。最初期はこのBB弾をジャイアントバズなどの大口径火器に入れて飛ばすというギミックが取り入れられ、作って楽しい、完成して遊べるという、平成元年当初はまぎれもないおもちゃだった。
若い世代の方々には想像が難しいと思うが、写真の武者ドライセンが発売された平成元年はゲームはスーパーファミコン程度でソシャゲもYouTubeもSNSもなかった。当サイトでは良くモビルスーツアンサンブルのレビューをしているが、ガンダムのカプセルトイもガン消しと呼ばれる無色無可動の物しかない、という時代。そんな世相に登場したのがBB戦士であり、ある程度動いて弾丸を飛ばせるおもちゃは画期的だった。
その後BB戦士はより弾丸が飛びやすい形に改良され、弾丸を飛ばす火器搭載のプラモデルとして一世を風靡するものの、「製造物責任法」の施行により新規発売のBB戦士にはこのギミックは取り入れられなくなった。過去ナンバリングの再販品については、スプリングを極限にまで弱めてほとんど弾丸が飛ばないようにして現在に至っている。
製造物責任法(PL法とは?)
製造物責任法(PL法)とは、製品の仕様により身体や財産に被害を被った場合、製造元に対して損害賠償を請求できるという何とも面倒な法律。これをBB戦士に当てはめると、スプリング発射ギミックで怪我をした場合、メーカーであるバンダイナムコへ損害賠償を請求できるというわけだ。
小さなバネ程度で人にけがをさせる事は出来ないが、目などに当たった場合は危険が伴うという事で、バンダイ側は先手を打ち新規商品はスプリングギミックの撤廃、再販品はほとんど弾丸が飛ばないように弱体化させたことが予測される。
本当に過去に発売されていたBB戦士の弾丸は飛ぶのか?
PL法施行後のBB戦士しか知らない人は、本当にスプリングごときで弾丸が飛ぶのか?と疑問に思う事もあると思う。幸い、当時品を管理人は持っているので実験を行ってみました。
持っているのは武者精太の初販品。当然銃は旧仕様。
見せてもらおうか、旧仕様スプリングギミックのその実力とやらを!!
メジャー計測準備完了!
それでは、最新の弱体化仕様銃、発射!
結果、4センチ。
実は、弾丸が銃から出なかったので、手動でスプリングをぼよよんとさせて無理やり発射させてこの記録。
次、旧仕様銃!
結果は2.3mをカンストしました。
メジャーを優に通り越して壁に激突して落ちた感じ。
実はどこに吹き飛んだかわからなくなってしまい、1本弾丸をロストしてしまった。
次は最大まで伸ばして計測。
結果はまさかの3.5mカンスト。
写真だけではわかりにくいと思うが、飛んだ距離は3.5m以上。その後、部屋の端から発射し何となくの飛距離を計測したところ、4.5mくらいじゃないかという結論に至りました。
まとめ
3.5mのメジャーをカンストしてしまったため、正確な飛距離は分からずじまいだが、1つだけ言えることは、3.5m以上飛んだ、という事。これが至近距離で目にヒットしたら失明は無くても死ぬほど痛いことは間違いないだろう。
管理人は法律の専門家ではないので、これが危険なのかはわからないが、バンダイ側としてはPL法を尊重し、もし何らかの事故が起きても法的に問題が無いように仕様を変更したものと予測される。
PL法自体も、世の中何が起こるかわからない、と言うカオス理論のような法律ではあるものの、日本は法治国家なので法律に従うのは当たり前の事なので、ある程度は仕方が無かったのだろう。
今回の実験の結論は、「過去のBB戦士はめっちゃ飛ぶ」のは正解という事が判明した。
その飛距離は何とメジャーをカンストするほどで、4.5m程度ではないかと予測される。
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